パスワードの安全な保存(ソルト・ストレッチング)とは?
パスワードの安全な保存(ソルト・ストレッチング)とは、パスワードは平文でも可逆暗号でもなく、利用者ごとに異なる乱数(ソルト)を連結したうえでハッシュ化して保存する。さらにハッシュ計算を数千〜数万回繰り返す(ストレッチング)ことで、総当たりや辞書攻撃の1回あたりの試行コストを意図的に引き上げる。
応用情報技術者試験の過去問では4回出題されています(2019年度〜2025年度)。
ぱすわーどのあんぜんなほぞん
パスワードの安全な保存(ソルト・ストレッチング)の意味
パスワードは平文でも可逆暗号でもなく、利用者ごとに異なる乱数(ソルト)を連結したうえでハッシュ化して保存する。さらにハッシュ計算を数千〜数万回繰り返す(ストレッチング)ことで、総当たりや辞書攻撃の1回あたりの試行コストを意図的に引き上げる。
パスワードの安全な保存(ソルト・ストレッチング)の具体例
bcryptやArgon2はコストパラメータを持ち、計算機の高速化に合わせて反復回数やメモリ使用量を引き上げられる。同じパスワードを使う利用者がいても、ソルトが違えば保存値が異なるため、1つ解けても他が芋づる式に破られない。
パスワードの安全な保存(ソルト・ストレッチング)は試験でどう引っ掛けられる?
ソルトは秘密情報ではなく、反復回数とともにハッシュ値の隣へ平文で保存してよい。ソルトが防ぐのは総当たり自体ではなく、レインボーテーブルのような事前計算表の使い回しと、「同じパスワードなら同じハッシュ値」という露見である。またSHA-256のような高速ハッシュを1回掛けるだけでは、ソルトがあっても解析速度の面で不十分とされる。
パスワードの安全な保存(ソルト・ストレッチング)と関連する用語
パスワードの安全な保存(ソルト・ストレッチング)が出た過去問
パスワードクラック手法の一種である、レインボー攻撃に該当するものはどれか。
正解:平文のパスワードとハッシュ値をチェーンによって管理するテーブルを準備しておき、それを用いて、不正に入手したハッシュ値からパスワードを解読する。
要点:レインボー攻撃は事前計算した表でハッシュ値からパスワードを逆算する
レインボー攻撃は、平文とハッシュ値の対応を還元関数によるチェーンの形で圧縮して記録したレインボーテーブルを事前に用意し、入手したハッシュ値からもとのパスワードを高速に逆算する手法である。ハッシュ値ごとに異なるソルトを付けておけばテーブルが使えなくなるため、対策として有効である。
出典:令和1年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問38(IPA)パスワードクラック手法の一種である、レインボー攻撃に該当するものはどれか。
正解:平文のパスワードとハッシュ値をチェーンによって管理するテーブルを準備しておき、それを用いて、不正に入手したハッシュ値からパスワードを解読する。
要点:レインボー攻撃は事前計算表でハッシュから元の値を逆算
レインボー攻撃は、パスワードとそのハッシュ値の対応をチェーン状に圧縮して保持したレインボーテーブルを使い、盗み出したハッシュ値から元のパスワードを短時間で割り出す手法である。総当たりで計算し直すより高速に解読できる。対策としては、パスワードごとに異なるソルトを加えてハッシュ化し、テーブルを使えなくする方法が有効である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問42(IPA)パスワードクラック手法の一種である、レインボーテーブル攻撃に該当するものはどれか。
正解:平文のパスワードとハッシュ値をチェーンによって管理するテーブルを準備しておき、それを用いて、不正に入手したハッシュ値からパスワードを解読する。
要点:レインボーテーブルは事前計算表でハッシュを逆引きする
レインボーテーブル攻撃は、平文パスワードとそのハッシュ値の対応をチェーン状に圧縮して格納したテーブルをあらかじめ用意し、盗み出したハッシュ値を逆引きして元のパスワードを求める手法である。時間と記憶容量のトレードオフを利用しており、総当たりより高速に解読できる。ソルトを付加してハッシュ化すると事前計算表が使えなくなり、有効な対策となる。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問36(IPA)パスワードクラックの対策のうち,ストレッチングに該当するものはどれか。
正解:パスワードの照合のためのハッシュ値を,パスワードに対してハッシュ化を繰り返して,求める。
要点:ストレッチングはハッシュ化の反復で解読の計算コストを上げる
ストレッチングは、パスワードのハッシュ化を数千〜数万回繰り返して、1件あたりの照合に必要な計算量を意図的に増やす手法である。正規の認証では1回分の遅延で済むが、総当たりで大量の候補を試す攻撃者には膨大な時間がかかるようになる。利用者ごとに異なる文字列を加えるソルトとは別の手法で、通常は併用する。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問44(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。