サンプリングリスクとは?
サンプリングリスクとは、標本に基づく結論が、母集団全体に手続を適用した場合の結論と異なってしまうリスク。有効でない統制を有効と誤って判断するリスクと、有効な統制を有効でないと誤って判断するリスクの二方向がある。前者は監査の有効性、後者は監査の効率性を損なう。
システム監査技術者試験の過去問では3回出題されています(2017年度〜2020年度)。
さんぷりんぐりすく
サンプリングリスクの意味
標本に基づく結論が、母集団全体に手続を適用した場合の結論と異なってしまうリスク。有効でない統制を有効と誤って判断するリスクと、有効な統制を有効でないと誤って判断するリスクの二方向がある。前者は監査の有効性、後者は監査の効率性を損なう。
サンプリングリスクの具体例
抽出した50件にたまたま逸脱が含まれなかったため、実際には逸脱の多い統制を有効と評価してしまう。
サンプリングリスクは試験でどう引っ掛けられる?
非サンプリングリスク(手続の選定誤りや見落とし)と区別する。標本数を増やして減らせるのは前者だけ。監査の有効性を損なうのは、有効でない統制を有効と誤って判断する方向のほう。
サンプリングリスクと関連する用語
サンプリングリスクが出た過去問
システム監査における,サンプリング(試査)に関する用語の説明のうち,適切なものはどれか。
正解:許容誤謬率とは,監査人が受け入れることができる所定の内部統制からの逸脱率であり,サンプルの件数を決めるときに用いられる。
要点:許容誤謬率は許容できる統制逸脱率でサンプル件数算定に使う
許容誤謬率は、内部統制が有効であると結論付けてよい範囲として監査人が許容できる逸脱の割合であり、必要な標本件数を算定する際の入力値になる。許容できる逸脱率を小さく設定するほど必要なサンプル数は増える。サンプリングリスクは標本が母集団を代表しないことに起因するリスクであり、固有リスクと統制リスクの積とは別物である。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問1(IPA)システム監査で用いる統計的サンプリングに関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:コントロールが有効であると判断するために必要なサンプル件数を事前に決めることができる。
要点:統計的サンプリングでは必要な標本件数を事前に算定できる
統計的サンプリングは確率論に基づくため、許容できる逸脱率や信頼度、予想逸脱率を設定すれば、必要な標本件数を事前に算出できる。ただし標本による推定である以上、母集団を全件調べた場合と同じ結果が常に得られるわけではなく、サンプリングリスクが残る。重要案件やエラー処理済データだけを選ぶ方法は無作為性を欠き、統計的サンプリングには当たらない。
出典:平成30年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問2(IPA)システム監査で用いる統計的サンプリングに関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:コントロールが有効であると判断するために必要なサンプル件数を事前に決めることができる。
要点:統計的サンプリングは必要な標本件数を事前に算定できる点が本質
統計的サンプリングは、母集団から確率論に基づいて標本を抽出し、その結果を母集団全体へ推定する手法である。信頼度・許容逸脱率・想定逸脱率といったパラメータを設定すれば、必要なサンプル件数を統計的に算出でき、監査に着手する前に件数を決められる点が特徴となる。一方で標本にすぎない以上、母集団全件を調べた場合と結論が完全に一致する保証はなく、サンプリングリスクが常に残る。
出典:令和2年度 10月 システム監査技術者試験 am2 問1(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。