性能評価指標(スループット・応答時間・ターンアラウンドタイム)とは?
性能評価指標(スループット・応答時間・ターンアラウンドタイム)とは、システムの処理能力を測る指標群。スループットは単位時間あたりの処理件数。レスポンスタイム(応答時間)は依頼してから最初の応答が返り始めるまでの時間。ターンアラウンドタイムは依頼してから処理が完全に終わるまでの全時間。
ネットワークスペシャリスト試験の過去問では5回出題されています(2016年度〜2024年度)。
せいのうひょうかしひょう
性能評価指標(スループット・応答時間・ターンアラウンドタイム)の意味
システムの処理能力を測る指標群。スループットは単位時間あたりの処理件数。レスポンスタイム(応答時間)は依頼してから最初の応答が返り始めるまでの時間。ターンアラウンドタイムは依頼してから処理が完全に終わるまでの全時間。
性能評価指標(スループット・応答時間・ターンアラウンドタイム)の具体例
バッチ処理でジョブを投入してから結果が出力されるまでの時間はターンアラウンドタイムで評価される。対話型システムでは、利用者の体感速度に直結するレスポンスタイムが重視される。
性能評価指標(スループット・応答時間・ターンアラウンドタイム)は試験でどう引っ掛けられる?
レスポンスタイムとターンアラウンドタイムを逆に覚えないこと。ターンアラウンドタイムは依頼の入力開始から結果の出力完了までの全体で、レスポンスタイムを含む。したがって同じ処理ならターンアラウンドタイムのほうが必ず長い。またスループットが高くても個々のレスポンスタイムが短いとは限らず、両者は別の指標である。
性能評価指標(スループット・応答時間・ターンアラウンドタイム)が出た過去問
TCPヘッダ中のウィンドウサイズの説明として、適切なものはどれか。
正解:受信側からの確認応答を待たずに、データを続けて送信できるかどうかの判断に使用される。
要点:ウィンドウサイズは応答待ちなしで送れるデータ量
TCPのウィンドウサイズは、受信側が確認応答を返さなくても受け取れるデータ量を送信側に通知する値である。送信側はこの値の範囲内であれば確認応答を待たずに連続してセグメントを送れるため、往復遅延の影響を抑えてスループットを高められる。受信側のバッファ空き容量に応じて動的に変化し、フロー制御の役割を果たす。
出典:平成28年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問12(IPA)複数台のPCで1台のプリンタを共有するシステムがある。このプリンタに対する平均印刷要求回数が毎分1回のとき、このプリンタの平均印刷時間(印刷を要求してから終了す…
正解:20
要点:M/M/1の応答時間=サービス時間÷(1−利用率)
M/M/1の待ち行列モデルで考える。平均サービス時間は15秒、到着率は毎分1回すなわち60秒に1回なので、利用率は15÷60=0.25である。応答時間はサービス時間÷(1−利用率)=15÷0.75=20秒となる。
出典:平成29年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)ネットワークの制御に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:ウィンドウによるフロー制御では、応答確認があったブロック数だけウィンドウをずらすことによって、複数のデータをまとめて送ることができる。
要点:スライディングウィンドウは応答分だけ窓をずらす
ウィンドウ制御では、受信側から通知されたウィンドウの範囲内であれば、確認応答を待たずに複数のブロックを続けて送信できる。確認応答が届いた分だけウィンドウの左端をずらして送信可能範囲を進めていくため、スライディングウィンドウと呼ばれる。往復遅延の影響を抑えてスループットを高められる。
出典:令和1年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問11(IPA)プリントシステムには1時間当たり平均6個のファイルのプリント要求がある。1個のプリント要求で送られてくるファイルの大きさは平均7,500バイトである。プリントシ…
正解:200
要点:M/M/1の平均応答時間はサービス時間÷(1−利用率)
平均サービス時間は7,500バイト÷50バイト/秒=150秒である。到着率は1時間に6個なので1秒当たり6÷3,600=1/600、利用率ρ=150÷600=0.25となる。M/M/1では待ち時間を含む平均応答時間はサービス時間÷(1−ρ)で求まるので、150÷0.75=200秒である。
出典:令和3年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)ジョブの多重度が1で、到着順にジョブが実行されるシステムにおいて、表に示すジョブA〜Cを処理するとき、ジョブCが到着してから実行が終了するまでのターンアラウンド…
正解:11
要点:ターンアラウンドタイムは終了時刻−到着時刻で求める
多重度1で到着順に処理するので、Aが0秒から5秒まで実行される。次に到着していたBが5秒から11秒まで実行され、Cはその後の11秒から3秒間かかって14秒に終了する。ターンアラウンドタイムは到着から終了までの時間なので、14−3=11秒となる。
出典:令和6年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。