クラス図とは?
クラス図とは、システムを構成するクラス(データと操作のまとまり)と、それらの静的な関係を表すUMLの構造図。各クラスは名前・属性・操作の三段の箱で描き、関連・汎化・集約などの線で結ぶ。実装のクラス設計に直結する図として頻出。
応用情報技術者試験の過去問では6回出題されています(2016年度〜2025年度)。
くらすず
クラス図の意味
システムを構成するクラス(データと操作のまとまり)と、それらの静的な関係を表すUMLの構造図。各クラスは名前・属性・操作の三段の箱で描き、関連・汎化・集約などの線で結ぶ。実装のクラス設計に直結する図として頻出。
クラス図の具体例
「顧客」クラスに属性(顧客番号、氏名)と操作(住所変更する)を書き、「注文」クラスと関連線で結ぶ。線の両端に多重度を書き、1人の顧客が0件以上の注文を持つ関係を表す。
クラス図は試験でどう引っ掛けられる?
クラス図は静的構造を表すので、処理の順序や時間の経過は表現できない。時間的な流れはシーケンス図の役割。また実際のデータ1件ずつを表すのはオブジェクト図であり、クラス図とは別の図である。
クラス図と関連する用語
クラス図が出た過去問
業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。
正解:複数の観点でプロセスを表現するために,目的に応じたモデル図法を使用し,オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールで表現する。
要点:UMLは複数の図法で多角的にモデル化する標準記述ルール。
UMLはオブジェクト指向のモデリングのために標準化された記述ルールをもち、クラス図・ユースケース図・アクティビティ図など複数の図法を備えている。業務プロセスの可視化では、目的に応じてこれらの図を使い分け、構造・振る舞いなど複数の観点から表現できる点が特徴である。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問62(IPA)UMLのユースケース図の説明はどれか。
正解:システムとアクタの相互作用を表現する。
要点:ユースケース図はアクタとシステムの相互作用を表す
ユースケース図は、システムの外側にいる利用者や外部システム(アクタ)と、システムが提供する機能(ユースケース)との関係を表す図です。システムが誰に対して何をするのかという利用者視点の振る舞いを示すため、要件定義の段階で用いられます。内部の構造や状態遷移は、クラス図や状態遷移図など別の図が担当します。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問46(IPA)データモデルを解釈してオブジェクト図を作成した。解釈の誤りを適切に指摘した記述はどれか。ここで,モデルの表記にはUMLを用い,オブジェクト図の一部の属性の表示は…
正解:“123456:注文”が複数の商品にリンクしているのは,誤りである。
要点:オブジェクト図のリンク数はクラス図の多重度を超えられない
クラス図では注文と商品の多重度が「注文側が多、商品側が1」となっており、1件の注文が指せる商品は1つだけである。ところがオブジェクト図では1件の注文が2つの商品にリンクしており、この多重度に違反している。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)社員と年の対応関係をUMLのクラス図で記述する。二つのクラス間の関連が次の条件を満たす場合,a,bに入れる多重度の適切な組合せはどれか。ここで,“年”クラスのイ…
正解:a=0..*,b=1
要点:UMLの多重度は相手側から見た対応個数として読む。
条件(1)より、どの社員も入社年が必ず一つ特定できるので、社員から見た年の多重度は1になる。条件(2)より、ある年に一人も入社しないことがあるので、年から見た社員の多重度は0以上、すなわち0..*となる。多重度は「相手側から見て何個対応するか」を記す点を押さえれば決まる。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)図は、ある図形描画ツールのクラス図の一部である。新たな形状や線種で図形を描画する機能の追加を容易にするために、リファクタリング“継承の分割”を行った。変更後のク…
正解:図形クラスから線種クラスへ関連が張られ、図形クラスから三角形・四角形が継承され、線種クラスから太線・細線が継承される構造
要点:独立した2つの観点は継承ではなく関連で分離する
元の設計は「形状」と「線種」という2つの独立した観点を継承の階層に押し込んでいるため、形状や線種を増やすとクラス数が組合せの数だけ増えてしまう。そこで線種を図形とは別のクラス階層として切り出し、図形から線種を参照する関連にすれば、形状と線種を独立に拡張できる。これが「継承の分割」であり、Bridgeパターンの考え方に相当する。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問48(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。