リスク対応(低減・移転・回避・受容)とは?
リスク対応(低減・移転・回避・受容)とは、リスクアセスメントで評価したリスクに対して、どのように対処するかを選択する活動。代表的な選択肢として、対策を講じて発生確率や被害を小さくする「リスク低減」、保険加入や外部委託でリスクを他者に移す「リスク移転」、そのリスクを伴う業務自体を取りやめる「リスク回避」、対策コストが被害額を上回るなどの理由でそのまま受け入れる「リスク受容」の4種類がある。すべてのリスクをゼロにすることは現実的でないため、費用対効果を踏まえて最適な組み合わせを選ぶ考え方が重要である。
ITパスポートの過去問では30回出題されています(2010年度〜2026年度)。
りすくたいおう
リスク対応(低減・移転・回避・受容)の意味
リスクアセスメントで評価したリスクに対して、どのように対処するかを選択する活動。代表的な選択肢として、対策を講じて発生確率や被害を小さくする「リスク低減」、保険加入や外部委託でリスクを他者に移す「リスク移転」、そのリスクを伴う業務自体を取りやめる「リスク回避」、対策コストが被害額を上回るなどの理由でそのまま受け入れる「リスク受容」の4種類がある。すべてのリスクをゼロにすることは現実的でないため、費用対効果を踏まえて最適な組み合わせを選ぶ考え方が重要である。
リスク対応(低減・移転・回避・受容)の具体例
サイバー攻撃による損害賠償リスクに備えて、企業がサイバー保険に加入するのは「リスク移転」の典型例である。
リスク対応(低減・移転・回避・受容)は試験でどう引っ掛けられる?
保険加入は「リスク低減」ではなく「リスク移転」に分類される点、対策を諦めてそのまま受け入れる「リスク受容」も正式なリスク対応の一種である点が問われやすい。
リスク対応(低減・移転・回避・受容)と関連する用語
リスク対応(低減・移転・回避・受容)が出た過去問
災害による事業中断へのリスク対策として、データセンタを関東と関西の2か所に設置することとした。このリスク対策は、リスクマネジメントにおける四つのリスク対応のうち…
正解:低減
要点:拠点の分散配置は影響を小さくするリスク低減策
データセンタを地理的に離れた2か所へ分散すると、一方が被災してももう一方で業務を続けられるため、事業中断による損害の大きさや発生確率を小さくできる。損失を保険などで他者に移すのでも、事業をやめて危険源を無くすのでもないので、リスク低減にあたる。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問30(IPA)リスクマネジメントに含まれる四つのプロセスであるリスク対応、リスク特定、リスク評価、リスク分析を実施する順番として、適切なものはどれか。
正解:リスク特定→リスク分析→リスク評価→リスク対応
要点:リスクは特定→分析→評価→対応の順で扱う
リスクマネジメントでは、まずどのようなリスクがあるかを洗い出し(特定)、次に発生の可能性と影響の大きさを見積もる(分析)。その結果を基準と照らして対応の要否や優先順位を判断し(評価)、最後に低減・回避・移転・受容といった手立てを講じる(対応)。この順序が基本となる。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問56(IPA)翌年度であるX年4月から開始されるプロジェクトのリスク対応計画を検討している。表に示される四つのリスクが想定されている場合に、対応への優先順位が最も高いと考えら…
正解:リスク2
要点:リスク値は確率×損失、同値なら期限が近い方を優先
リスクの大きさは発生確率と損失額の積(リスク値)でとらえる。各リスクは順に0.6×6,000=3,600、0.4×9,000=3,600、0.1×1,000=100、0.5×7,000=3,500(万円)となる。上位2件が同じ3,600万円で並ぶため、顕在化時期が早いX年7月1日のリスク2を優先することになる。
出典:平成25年度 春期 ITパスポート試験 問43(IPA)プロジェクト開始後,プロジェクトへの要求事項を収集してスコープを定義する。スコープを定義する目的として,最も適切なものはどれか。
正解:プロジェクトで実施すべき作業を明確にするため
要点:スコープ定義は成果物と作業範囲の線引き
プロジェクトのスコープ定義は、成果物と、それを作るために必要な作業の範囲を明確にすることである。何をやり何をやらないかを線引きすることで、作業の抜け漏れや際限のない要求の拡大(スコープクリープ)を防げる。リスク対応や進捗遅延への対応、目標設定は別の管理領域にあたる。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問29(IPA)システム開発プロジェクトにおいて,開発用のPCの導入が遅延することになった。しかし,遅延した場合には旧型のPCを代替機として使用するようにあらかじめ計画していた…
正解:リスク対応計画の実行
要点:事前に決めた代替策の発動はリスク対応計画の実行
あらかじめリスクを洗い出し、発生した場合に取る手段(代替機の使用)を計画しておき、実際に事象が起きたときにその計画どおり対処したのだから、これはリスク対応計画の実行に当たる。日程の見積りや範囲の定義、関係者の特定とは別の活動である。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問38(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。