ファストトラッキングとは?
ファストトラッキングとは、本来は順番に実施する作業を部分的に重ねて並行実施し、工期を短縮する技法。追加コストは少ないが、前工程の成果が未確定のまま後続を進めるため手戻りリスクが増える。
プロジェクトマネージャ試験の過去問では4回出題されています(2017年度〜2025年度)。
ふぁすととらっきんぐ
ファストトラッキングの意味
本来は順番に実施する作業を部分的に重ねて並行実施し、工期を短縮する技法。追加コストは少ないが、前工程の成果が未確定のまま後続を進めるため手戻りリスクが増える。
ファストトラッキングの具体例
設計書がすべて完成する前に、確定した部分から順に実装へ着手する。
ファストトラッキングは試験でどう引っ掛けられる?
クラッシング(資源追加)と混同しやすい。「並行化=ファストトラッキング」「投入増=クラッシング」と覚える。
ファストトラッキングと関連する用語
ファストトラッキングが出た過去問
プロジェクトマネジメントにおけるクラッシングの例として,適切なものはどれか。
正解:クリティカルパス上の遅れているアクティビティに人員を増強した。
要点:クラッシングは資源追加でコストと引換えに期間を短縮する
クラッシングは、資源を追加投入するなどしてコストを増やす代わりに所要期間を短縮するスケジュール短縮技法である。クリティカルパス上の遅れているアクティビティに人員を増やす対応がこれにあたる。作業を並行化して短縮するファストトラッキングと対で押さえるとよい。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問9(IPA)図1に示すプロジェクト活動について、作業Cの終了がこの計画から2日遅れたので、このままでは当初に計画した総所要日数で終了できなくなった。作業を見直したところ、作…
正解:当初計画から1日増加する。
要点:ファストトラッキングは並行化で短縮するが遅れを吸収しきれない場合がある
当初計画のクリティカルパスをたどると総所要日数は33日である。作業Cが2日遅れて12日になり、ファストトラッキングによりGをG1とG2に分割してIをG1の完了後に開始できるようにしても、最終合流点はG2側の経路に規定されて34日となる。結果として当初計画より1日増加する。ファストトラッキングは遅れを完全には吸収できなかったことになる。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問6(IPA)プロジェクトマネジメントにおけるクラッシングの例として、適切なものはどれか。
正解:クリティカルパス上のアクティビティの開始が遅れたので、ここに人的資源を追加した。
要点:クラッシングは資源追加でクリティカルパスを短縮する
クラッシングは、要員や設備といった資源を追加投入することで作業期間を縮め、スケジュールを短縮する技法である。効果があるのはクリティカルパス上の作業に限られ、コストの増加を伴う。作業を並行実施して短縮するファストトラッキングとは、コスト増かリスク増かという違いで対比して覚える。
出典:令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問6(IPA)図1に示すプロジェクト活動は、作業Cの終了がこの計画から2日遅れたので、このままでは当初に計画した総所要日数で終了できなくなった。作業を見直したところ、作業Iは…
正解:1日増加する
要点:ファストトラッキングでも遅延を全て吸収できるとは限らない
当初計画では、作業Cを通りGとIを経てJへ至る経路が最も長く、全体は33日となる。Cが2日遅れるとこの経路が2日延びて35日になるが、GをG1とG2に分割してIをG1の完了時点から着手できるようにすると、Iの開始が5日早まり、Jの直前の結合点は26日となって全体は34日に収まる。当初の33日と比べると1日の増加にとどまる。
出典:令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問7(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。