否認防止とは?
否認防止とは、ある行為を行った当事者が、後から「自分ではない」と主張できないようにする性質。署名鍵を本人しか使えないことが前提であり、共有鍵による認証コードでは検証者も同じ鍵を持つため成立しない点が、署名との決定的な差になる。
情報処理安全確保支援士試験の過去問では2回出題されています(2018年度〜2024年度)。
ひにんぼうし
否認防止の意味
ある行為を行った当事者が、後から「自分ではない」と主張できないようにする性質。署名鍵を本人しか使えないことが前提であり、共有鍵による認証コードでは検証者も同じ鍵を持つため成立しない点が、署名との決定的な差になる。
否認防止の具体例
電子契約では本人の秘密鍵による署名と時刻認証を組み合わせ、「誰が」「いつ」承認したかを第三者に示せるようにする。鍵はICカードやHSMに封じ込め、PIN入力を伴わなければ署名生成できない構成にする。
否認防止は試験でどう引っ掛けられる?
完全性・認証・否認防止は別の性質である。メッセージ認証コードは完全性と送信元認証を与えるが、鍵を共有する相手も同じ値を作れるため否認防止にはならない。この対比が繰り返し問われる。
否認防止と関連する用語
否認防止が出た過去問
発信者がメッセージのハッシュ値からディジタル署名を生成するのに使う鍵はどれか。
正解:発信者の秘密鍵
要点:署名は発信者の秘密鍵で生成し公開鍵で検証する
ディジタル署名は、署名者だけが持つ秘密鍵で処理を行い、誰でも入手できる公開鍵で検証できるという非対称性によって成り立つ。したがって発信者はメッセージのハッシュ値を自分の秘密鍵で暗号化(署名)し、受信者は発信者の公開鍵で復号して、自ら計算したハッシュ値と一致するかを確かめる。これにより改ざん検知と否認防止が同時に実現される。
出典:平成30年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問7(IPA)送信者から受信者にメッセージ認証符号(MAC:Message Authentication Code)を付与したメッセージを送り、次に受信者が第三者に転送した。…
正解:MACは、送信者がメッセージと共通鍵を用いて生成する。MACを用いると、受信者がメッセージの完全性を確認できる。
要点:MACは共通鍵で完全性を確認する仕組みで否認防止はできない
MACは、メッセージと送信者・受信者が共有する共通鍵からハッシュ関数などを用いて生成する短い値である。受信者は同じ鍵で計算し直して照合することで、メッセージが改ざんされていないこと(完全性)と、鍵を知る相手が作ったものであることを確認できる。ただし鍵を共有する当事者なら誰でも同じ値を作れるため、第三者に対して送信者を証明する否認防止の効果はなく、そこはデジタル署名との決定的な違いである。
出典:令和6年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問2(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。