監査調書・監査証跡・監査報告書とは?
監査調書・監査証跡・監査報告書とは、監査証跡は、システムの操作履歴などを記録したログで、監査時の重要な証拠(監査証拠)になる。監査調書は、監査人が監査手続きの実施内容・収集した証拠・判断の根拠を記録した文書で、監査の結論を裏付ける。監査報告書は、監査の結果として発見した問題点や改善のための勧告事項をまとめ、経営者などの監査依頼者に提出する文書。
応用情報技術者試験の過去問では14回出題されています(2016年度〜2025年度)。
かんさちょうしょ・かんさしょうせき・かんさほうこくしょ
監査調書・監査証跡・監査報告書の意味
監査証跡は、システムの操作履歴などを記録したログで、監査時の重要な証拠(監査証拠)になる。監査調書は、監査人が監査手続きの実施内容・収集した証拠・判断の根拠を記録した文書で、監査の結論を裏付ける。監査報告書は、監査の結果として発見した問題点や改善のための勧告事項をまとめ、経営者などの監査依頼者に提出する文書。
監査調書・監査証跡・監査報告書の具体例
ヒアリングで確認した内容や閲覧資料の一覧、そこから導いた所見を監査調書として記録し、後から監査結果の根拠をたどれるようにしたうえで、最終的な指摘事項と勧告を監査報告書として提出する。
監査調書・監査証跡・監査報告書は試験でどう引っ掛けられる?
監査調書は監査人自身が作成・保管するものであり、監査対象部門に開示することを前提とした文書ではない点に注意(監査報告書とは性質が異なる)。
監査調書・監査証跡・監査報告書と関連する用語
監査調書・監査証跡・監査報告書が出た過去問
システム監査報告書に記載された改善勧告への取組みに対する監査人のフォローアップとして、適切なものはどれか。
正解:改善勧告に対する被監査部門の改善実施状況を確認する。
要点:フォローアップは改善状況の確認にとどめ独立性を保つ
フォローアップは、改善勧告に対して被監査部門がどこまで対応したかを確認し、必要に応じて助言する活動です。改善そのものを実施したり、実施計画を策定したり、プロジェクトを管理したりすると、監査人が自ら手掛けた対象を評価することになり、監査の独立性・客観性が損なわれます。あくまで確認にとどめる点が重要です。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問59(IPA)システム監査人が監査報告書に記載する改善勧告に関する説明のうち,適切なものはどれか。
正解:調査結果に事実誤認がないことを被監査部門に確認した上で,監査人が改善の必要があると判断した事項を記載する。
要点:改善勧告は監査証拠と事実確認に基づき監査人が独立して記載する
改善勧告は監査証拠に基づき、かつ実現可能なものでなければ意味がない。さらに記載前に調査結果に事実誤認がないことを被監査部門に確認しておく必要がある。ただし勧告するかどうかの判断は監査人が独立して行うものであり、被監査部門の承認を要件とはしない。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問58(IPA)情報システムの可監査性を説明したものはどれか。
正解:コントロールの有効性を監査できるように,情報システムが設計・運用されていること
要点:可監査性は統制の有効性を検証できるシステム側の備えを指す。
可監査性とは、システムに組み込まれたコントロール(統制)が有効に働いているかどうかを、後から追跡・検証できるように情報システムが設計・運用されている性質である。処理の記録が残り、監査証跡をたどれることが前提となる。監査人側の能力や協力体制ではなく、システム側の備えを指す点が要点である。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問60(IPA)システム利用者に対して付与されるアクセス権の管理状況の監査で判明した状況のうち、監査人がシステム監査報告書で報告すべき指摘事項はどれか。
正解:退職・異動したシステム利用者に付与されていたアクセス権の削除・変更は、定期人事異動がある年度初めに全てまとめて行われていた。
要点:退職・異動時のアクセス権は都度速やかに削除する
退職者や異動者のアクセス権が年度初めまでそのまま残るということは、権限のない者がシステムを利用できる期間が生じることを意味する。これは不正アクセスや情報漏えいにつながる重大な問題であり、監査報告書で指摘すべき事項に当たる。アクセス権の削除・変更は事由の発生の都度、速やかに行う必要がある。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問58(IPA)システム監査基準(平成30年)に基づいて、監査報告書に記載された指摘事項に対応する際に、不適切なものはどれか。
正解:システム監査人が、監査対象部門の改善計画を作成する。
要点:監査人は独立性を保ち、改善計画の作成には関与しない
システム監査人は監査対象から独立していなければならず、改善計画そのものを作成すると自らが作ったものを後から評価することになり、独立性と客観性を損なう。改善計画の立案と実施は監査対象部門の責任であり、監査人はその実施状況を確認・助言する立場にとどまる。
出典:令和1年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問59(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。