監査手続とは?
監査手続とは、監査要点について十分かつ適切な監査証拠を入手するために監査人が実施する具体的な作業。質問、閲覧、視察、突合、再実施、分析的手続、CAATなどがあり、監査要点との適合性を考えて選択する。
システム監査技術者試験の過去問では18回出題されています(2016年度〜2025年度)。
かんさてつづき
監査手続の意味
監査要点について十分かつ適切な監査証拠を入手するために監査人が実施する具体的な作業。質問、閲覧、視察、突合、再実施、分析的手続、CAATなどがあり、監査要点との適合性を考えて選択する。
監査手続の具体例
「入力チェックが機能しているか」という監査要点に対して、テストデータ法で異常データを投入し排除されることを確かめる手続を選ぶ。
監査手続は試験でどう引っ掛けられる?
手続の選択は「入手しやすさ」ではなく「監査要点への適合性と証拠の証明力」で決める。担当者の口頭説明だけでは証明力が弱い。
監査手続と関連する用語
監査手続が出た過去問
システム監査において実施される“試査”に該当するものはどれか。
正解:抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
要点:試査は一部を抽出して手続を適用し母集団全体を推定する手法
試査とは、母集団の全件ではなく一部を抽出して監査手続を適用し、その結果から母集団全体の状況を推定する手法である。全件を調べる精査に比べて効率的だが、抽出方法の妥当性が結論の信頼性を左右する。したがって、一定件数を抽出して手続を適用し全件の正当性を判断する行為が試査に当たる。
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問2(IPA)“システム監査基準”における“監査の手順”はどれか。
要点:監査の実施手順は予備調査から本調査を経て評価・結論に至る
システム監査基準では、監査の実施を予備調査・本調査・評価および結論という流れで整理している。予備調査で監査対象の概要と統制状況を把握し、本調査で監査証拠を収集して監査手続を実施し、その結果を評価して結論を導く。報告やフォローアップはこの実施手順の後段に続く別の工程として位置付けられる。
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問4(IPA)テストデータ法をシステム監査手続として使用する上での留意点はどれか。
正解:テスト対象プログラムのロジックが本番で稼働しているものと同一であるかを確認すること
要点:テストデータ法では対象が本番と同一ロジックかの確認が要点
テストデータ法は、監査人が用意したデータを対象プログラムに処理させ、想定した結果と一致するかを確かめる技法である。検証の妥当性は、テストしたプログラムが本番稼働中のものと同一である前提に依存するため、ロジックの同一性の確認が最大の留意点になる。またテストデータは異常値を含めて監査人が意図的に設計する必要があり、本番データをそのまま使うものではない。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問6(IPA)情報セキュリティ監査基準(Ver1.0)に基づく保証型監査の意見表明において,監査人が必要と認めた監査手続が制約され,保証意見の合理的な根拠を得ることができなか…
正解:意見を表明しない。
要点:監査範囲の制約で合理的根拠を得られなければ意見を表明しない
保証型監査では、監査人は十分かつ適切な監査証拠に基づいてのみ意見を述べられる。監査範囲に制約があり合理的な根拠を得られなかった場合、その影響が広範であれば意見表明そのものを差し控える。限定付意見は制約の影響が限定的なときの対応であり、根拠が得られない状態で肯定・否定の意見を述べることはできない。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問8(IPA)システム監査チームが監査結果の評価を行ったとき,一部の項目について,調査不足から監査人の意見が分かれた。この場合の監査チームの対応として,適切なものはどれか。
正解:意見の統一を図るために追加の監査手続を実施する。
要点:証拠不足で意見が分かれたら追加手続で証拠を補い統一する
監査意見は十分かつ適切な監査証拠に裏付けられていなければならない。調査不足が原因で意見が分かれているのであれば、不足している証拠を補うために追加の監査手続を実施し、事実に基づいて意見を一つに収れんさせるのが正しい対応である。多数決や意見の併記は、証拠不足という原因を解消しないまま結論を出すことになり適切でない。
出典:平成30年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問3(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。