カバレッジ(命令網羅・判定条件網羅)とは?
カバレッジ(命令網羅・判定条件網羅)とは、ホワイトボックステストでテストがプログラムをどれだけ実行したかを示す網羅率。命令網羅は全命令を1回以上、判定条件網羅(分岐網羅)は各判定の真偽双方を、条件網羅は各条件式の真偽を通す。強さと必要ケース数がトレードオフになる。
基本情報技術者試験の過去問では4回出題されています(2016年度〜2019年度)。
かばれっじ
カバレッジ(命令網羅・判定条件網羅)の意味
ホワイトボックステストでテストがプログラムをどれだけ実行したかを示す網羅率。命令網羅は全命令を1回以上、判定条件網羅(分岐網羅)は各判定の真偽双方を、条件網羅は各条件式の真偽を通す。強さと必要ケース数がトレードオフになる。
カバレッジ(命令網羅・判定条件網羅)の具体例
安全性に関わる制御部分は判定条件網羅100%を完了基準に据え、画面表示のような影響の小さい部分は命令網羅で妥協する。基準を一律に決めず、モジュールの重要度で段階を分けて工数を配分するのが現実的な設計判断になる。
カバレッジ(命令網羅・判定条件網羅)は試験でどう引っ掛けられる?
命令網羅100%でも分岐の偽側を通っていない場合がある。また条件網羅は判定条件網羅を必ずしも包含しない。カバレッジが高くても仕様の抜け(書かれていない機能)は検出できず、ブラックボックス側の技法が別に要る。
カバレッジ(命令網羅・判定条件網羅)と関連する用語
カバレッジ(命令網羅・判定条件網羅)が出た過去問
流れ図で表される部分を命令網羅によってテストするとき,テストケースは少なくとも幾つ用意する必要があるか。
正解:2
要点:命令網羅は全命令を1回通ればよく分岐の全組合せは不要
命令網羅は、全ての命令を少なくとも1回実行できればよい基準である。この流れ図の命令はx=1、x=2、y=1、y=2の4つで、判定は2つが直列に並ぶ。a=0かつb=0のケースでx=1とy=1を、a≠0かつb≠0のケースでx=2とy=2を通せるので、テストケースは2つで足りる。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)流れ図において,判定条件網羅(分岐網羅)を満たす最少のテストケース数は幾つか。
正解:2
要点:判定条件網羅は各判定の真偽を1回ずつ通れば足りる
判定条件網羅は、それぞれの判定について真と偽の両方の分岐を最低1回ずつ通ればよい基準です。この流れ図には判定が2つあり、両方を真にするデータと、両方を偽にするデータの2件を用意すれば、すべての分岐が実行されます。条件を個別に組み合わせる必要はないので、2件が最少です。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)プログラムの流れ図で示される部分に関するテストデータを、判定条件網羅(decision coverage)によって設定した。このテストデータを複数条件網羅(mu…
正解:(A=7, B=0), (A=8, B=2)
要点:複数条件網羅は各条件の真偽の全組合せを満たす
判定条件は「A>6」と「B=0」の二つで、複数条件網羅では両条件の真偽の4通りをすべて満たす必要がある。既存データは(4,1)が偽・偽、(5,0)が偽・真なので、残る真・真と真・偽を補う必要があり、(7,0)と(8,2)がそれに当たる。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)単一の入り口をもち、入力項目を用いた複数の判断を含むプログラムのテストケースを設計する。命令網羅と判定条件網羅の関係のうち、適切なものはどれか。
正解:判定条件網羅を満足するならば、命令網羅も満足する。
要点:判定条件網羅は命令網羅より強く、満たせば命令網羅も満たす
判定条件網羅(分岐網羅)は、各判定の真と偽の両方を通るテストを用意する基準である。分岐の両側を通れば、その分岐に属する命令はすべて実行されるので、判定条件網羅を満たせば命令網羅も自動的に満たされる。逆は成り立たず、命令をすべて通っても偽側の分岐を通っていない場合があるため、判定条件網羅のほうが強い基準である。
出典:令和1年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。