保守性とは?
保守性とは、JIS X 25010の主特性の1つで、修正のしやすさを表す。副特性はモジュール性、再利用性、解析性、修正性、試験性。長期に使う基幹システムでは総保有コストを左右するため、方式設計の段階で構造として作り込む対象になる。
基本情報技術者試験の過去問では8回出題されています(2016年度〜2022年度)。
ほしゅせい
保守性の意味
JIS X 25010の主特性の1つで、修正のしやすさを表す。副特性はモジュール性、再利用性、解析性、修正性、試験性。長期に使う基幹システムでは総保有コストを左右するため、方式設計の段階で構造として作り込む対象になる。
保守性の具体例
制度改正で税率が変わる箇所を設定ファイルへ外出しし(修正性)、業務ロジックを層で分離して影響範囲を追えるようにし(モジュール性・解析性)、自動テストで回帰確認できる状態を作る(試験性)ことを非機能要件として定義する。
保守性は試験でどう引っ掛けられる?
稼働後の運用体制や要員数の話に流れがちだが、品質特性としての保守性は製品そのものの性質。また試験性は「テストしてあること」ではなく「テストしやすい構造か」を指す。使用性とは対象(利用者か保守者か)が違う。
保守性と関連する用語
保守性が出た過去問
ITILでは,可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として,保守性を表す指標値の短縮を挙げている。この指標に該当するものはどれか。
正解:平均サービス回復時間
要点:保守性は平均復旧時間、信頼性は平均故障間隔で測る
保守性は、障害が起きたときにどれだけ速く復旧できるかを表す性質である。したがって指標は復旧に要した時間の平均であり、これが短いほど保守性が高い。平均故障間隔などは故障までの長さを表す信頼性の指標であり、短縮すべき値ではない。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問57(IPA)事業継続計画で用いられる用語であり、インシデントの発生後、次のいずれかの事項までに要する時間を表すものはどれか。(1) 製品又はサービスが再開される。(2) 事…
正解:RTO
要点:RTOは再開までの時間目標、RPOは戻すデータの時点目標
RTOは目標復旧時間で、障害発生から業務やサービスを再開させるまでに許容できる時間の目標を表す。これに対しRPOは目標復旧時点で、どの時点のデータまで戻すことを許すかという「時間軸上の位置」を示す指標である。MTBFとMTTRは信頼性・保守性の指標で、事業継続計画の目標値ではない。
出典:令和1年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問57(IPA)非機能要件の定義で行う作業はどれか。
正解:システム開発で用いるプログラム言語に合わせた開発基準,標準の技術要件を作成する。
要点:非機能要件は品質・制約・技術基準を定める
非機能要件は、システムが何をするか(機能)ではなく、どの程度の品質や制約で実現するかを定める要件です。性能・可用性・セキュリティ・運用保守性のほか、採用する言語に合わせた開発基準や標準といった技術要件も含まれます。データの流れや機能範囲、他システムとのインタフェース定義は機能要件側の作業です。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問65(IPA)非機能要件項目はどれか。
正解:システム基盤に関わる可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性などの項目
要点:非機能要件は可用性・性能・運用性など品質と条件の要求
非機能要件は、システムが提供する機能そのものではなく、どのような品質・性能・運用条件で動くべきかを定めるものである。可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性、セキュリティなどが代表的な項目である。業務の手順や組織、システムの機能範囲、経営上のニーズは、いずれも機能要件や業務要件・経営要件の側に属する。
出典:令和1年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問66(IPA)ソフトウェア開発の活動のうち,アジャイル開発においても重視されているリファクタリングはどれか。
正解:ソフトウェアの保守性を高めるために,外部仕様を変更することなく,プログラムの内部構造を変更する。
要点:リファクタリングは外部仕様を変えず内部構造を改善する
リファクタリングは、プログラムの外から見た振る舞いを変えずに、内部の構造だけを整理して読みやすく直しやすい状態に保つ作業です。アジャイル開発では設計を少しずつ育てるため、動作を保証するテストを支えにこの整理を繰り返します。機能追加や仕様変更とは切り離して行う点が重要です。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問50(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。