暗号スイートとは?
暗号スイートとは、TLS通信で用いる鍵交換、署名、暗号化、メッセージ認証の各アルゴリズムの組み合わせを一つの識別子にまとめたもの。ハンドシェイクで双方が対応する組を選ぶため、サーバ側の許可リストがそのまま通信の安全性を決める。
情報処理安全確保支援士試験の過去問では4回出題されています(2017年度〜2023年度)。
あんごうすいーと
暗号スイートの意味
TLS通信で用いる鍵交換、署名、暗号化、メッセージ認証の各アルゴリズムの組み合わせを一つの識別子にまとめたもの。ハンドシェイクで双方が対応する組を選ぶため、サーバ側の許可リストがそのまま通信の安全性を決める。
暗号スイートの具体例
サーバ設定でRC4や3DES、CBCモードの古い組を無効化し、AEADと一時鍵による鍵交換の組だけを残す。運用では、古い端末との互換性をどこまで捨てるかが判断点になり、アクセスログでの利用実態調査が根拠になる。
暗号スイートは試験でどう引っ掛けられる?
「TLS1.2を有効にしてあるから安全」は不十分で、弱い組を残していれば攻撃者はそちらへ誘導する。優先順位もサーバ側で強制しないと、クライアント任せで弱い組が選ばれる余地が残る。
暗号スイートと関連する用語
暗号スイートが出た過去問
SSL/TLSのダウングレード攻撃に該当するものはどれか。
正解:暗号化通信を確立するとき,弱い暗号スイートの使用を強制することによって,解読しやすい暗号化通信を行わせる。
要点:弱い暗号方式を強制させて解読しやすくする攻撃
ダウングレード攻撃は、ハンドシェイクに介入してより古いプロトコルや弱い暗号スイートを選ばせ、解読しやすい状態で通信させる攻撃です。対策として、脆弱なバージョンやスイートを無効化し、ダウングレード検知の仕組みを使います。
出典:平成29年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問2(IPA)TLS 1.3の暗号スイートに関する説明のうち、適切なものはどれか。
正解:認証暗号アルゴリズムとハッシュアルゴリズムの組みで構成されている。
要点:TLS1.3の暗号スイートはAEADとハッシュの組で表す
TLS 1.3では暗号スイートの構成が簡素化され、鍵交換や署名の指定が切り離された結果、認証付き暗号(AEAD)のアルゴリズムと、鍵導出などに用いるハッシュアルゴリズムの組合せだけで表される。AES-GCMやChaCha20-Poly1305といったAEADのみが許され、CBCモードやRC4、静的RSA鍵交換など安全性に懸念のある方式は排除された。
出典:令和3年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問17(IPA)TLSに関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:TLSで使用する個人認証用のデジタル証明書は、ICカードにも格納することができ、利用するPCを特定のPCに限定する必要はない。
要点:クライアント証明書はICカードに格納でき利用端末を限定しない
TLSのクライアント認証に用いる証明書は、対応する秘密鍵とともにICカードやUSBトークンなどの耐タンパ性のある媒体に格納できる。鍵が持ち運べる媒体の中にあるため、認証は利用者に紐づき、特定のPCでしか使えないという制約は生じない。サーバ証明書はホスト名を主体としてIPアドレスの組込みは必須ではなく、共通鍵の鍵長は暗号スイートで定まる。
出典:令和4年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問15(IPA)TLS 1.3の暗号スイートに関する説明のうち、適切なものはどれか。
正解:AEAD (Authenticated Encryption with Associated Data) とハッシュアルゴリズムの組みで構成されている。
要点:TLS1.3の暗号スイートはAEADとハッシュの組合せだけ
TLS 1.3では暗号スイートの構成が簡素化され、AEAD方式の共通鍵アルゴリズムと、鍵導出などに用いるハッシュアルゴリズムの組合せだけを表すようになった。鍵交換方式やサーバ認証方式はスイートから切り離され、別の拡張で個別に折衝される。またCBCモードやRC4、静的RSA鍵交換など安全性に懸念のある方式は廃止されている。
出典:令和5年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問2(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。