多重度とは?
多重度とは、UMLのクラス図やE-R図で、関連するクラス(実体)同士がそれぞれ何個ずつ対応し得るかを表す表記。「1」「0..1」「1..*」「*」のように範囲で示す。
基本情報技術者試験の過去問では7回出題されています(2016年度〜2026年度)。
たじゅうど
多重度の意味
UMLのクラス図やE-R図で、関連するクラス(実体)同士がそれぞれ何個ずつ対応し得るかを表す表記。「1」「0..1」「1..*」「*」のように範囲で示す。
多重度の具体例
「1人の社員は1つの部門に所属する」「1つの部門には1人以上の社員が所属する」という業務ルールを、部門側の多重度「1」と社員側の多重度「1..*」として図に表す。
多重度は試験でどう引っ掛けられる?
「*」は0個以上で、1個以上は「1..*」と書く。「0..1」は無くてもよい任意の関連、「1」は必ず1個。「*」を「1個以上」と読むと、必須・任意の判断が反対になる。
多重度と関連する用語
多重度が出た過去問
ある時間帯でのジョブの処理状況を計測したところ,次のとおりであった。どのような状況になっているか。〔ジョブの処理状況〕(1) 多重度3でジョブを実行する。(2)…
正解:実行待ちと印刷待ちが増加している。
要点:待ち行列は到着率と処理能力を件/分で比べて判定する
到着量と処理能力を単位時間当たりで比べる。ジョブは5分に1件=0.2件/分で到着するのに対し、実行側は多重度3で1件20分なので3÷20=0.15件/分しか処理できず、実行待ちが増える。印刷側もプリンタ2台で1件15分なので2÷15=約0.133件/分であり、実行を終えて流れてくる0.15件/分をさばけないため印刷待ちも増える。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問16(IPA)仮想記憶システムにおいて主記憶の容量が十分でない場合,プログラムの多重度を増加させるとシステムのオーバヘッドが増加し,アプリケーションのプロセッサ使用率が減少す…
正解:スラッシング
要点:スラッシングは実記憶不足でページ入替えに追われる状態
実記憶が不足した状態で多重度を上げると、各プロセスが必要とするページを奪い合ってページの追い出しと読み込みが頻発する。その結果、本来の処理よりページ入替えの処理に時間が費やされ、アプリケーションのプロセッサ使用率が下がる。この現象をスラッシングと呼ぶ。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問17(IPA)四つのジョブA〜Dを次の条件で実行し印刷する。全ての印刷が完了するのは,ジョブを起動してから何秒後か。 〔条件〕 (1) ジョブは一斉に起動され,多重度1で実行…
正解:190
要点:多重度1+プリンタ1台なら実行も印刷も直列に積み上がる
多重度1なので実行は優先順位順に直列で進み、Aは0〜50秒、Bは50〜80秒、Cは80〜100秒、Dは100〜140秒に終わります。印刷はプリンタ1台でこれも逐次で、Aの印刷は50〜100秒、Bは100〜140秒、Cは140〜170秒、Dは170〜190秒となります。最後のDの印刷が終わるのが190秒後です。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問16(IPA)UMLを用いて表した図のデータモデルのa,bに入れる多重度はどれか。 〔条件〕 (1)部門には1人以上の社員が所属する。 (2)社員はいずれか一つの部門に所属す…
正解:a: 1..*, b: 1..*
要点:必ず1件以上あるなら多重度の下限は0でなく1
部門から見ると、少なくとも1人は所属するので所属履歴は最低1件生じ、複数人・複数期間なら何件にもなるためaは1以上多数となる。社員から見ても必ずどこかの部門に所属するので履歴は最低1件あり、異動すれば増えるのでbも1以上多数になる。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問26(IPA)UMLを用いて表した図の概念データモデルの解釈として、適切なものはどれか。
正解:従業員は、同時に複数の部署に所属してもよい。
要点:UMLの多重度は「相手側の端の数字」を自分から見た個数として読む
UMLの関連では、相手側の端に書かれた多重度が「1つのインスタンスが相手をいくつ持つか」を表す。この図では従業員から見た部署の数が1以上(1..*)なので、1人の従業員が複数の部署に所属することが許され、逆に所属先ゼロの従業員は存在できない。また部署から見た従業員の数は0以上(0..*)なので、所属者がいない部署は存在してよい。
出典:令和1年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問25(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。