公益通報者保護法とは?
公益通報者保護法とは、労働者が勤務先の法令違反行為を公的機関や報道機関などに通報(内部告発)した場合に、そのことを理由とした解雇や不利益な取り扱いから通報者を保護する法律。組織内の不正の早期是正を促し、企業のコンプライアンス向上を図る目的があり、一定規模以上の事業者には内部通報体制の整備が義務付けられている。
ITパスポートの過去問では6回出題されています(2014年度〜2019年度)。
こうえきつうほうしゃほごほう
公益通報者保護法の意味
労働者が勤務先の法令違反行為を公的機関や報道機関などに通報(内部告発)した場合に、そのことを理由とした解雇や不利益な取り扱いから通報者を保護する法律。組織内の不正の早期是正を促し、企業のコンプライアンス向上を図る目的があり、一定規模以上の事業者には内部通報体制の整備が義務付けられている。
公益通報者保護法の具体例
経理担当者が社内の不正会計を発見して監督官庁に通報したところ、その後に不当な配置転換を命じられた場合、この法律により是正を求めることができる。
公益通報者保護法は試験でどう引っ掛けられる?
保護の対象となるのは真実相当性のある通報に限られ、単なる誹謗中傷や虚偽の通報は法律の保護対象外である点が問われやすい。
公益通報者保護法と関連する用語
公益通報者保護法が出た過去問
国民生活の安心や安全を損なうような企業の法令違反行為の事実を、労働者が公益通報者保護法で定められた通報先に通報した場合、その労働者は同法によって解雇などの不利益…
正解:企業秘密漏えい禁止の就業規則に反するが、勤務先の通報対象事実を、法に基づいて定められた通報先に実名で通報した。
要点:公益通報の保護は所定の通報先への通報が前提
公益通報者保護法は、法令違反の事実を定められた通報先へ通報した労働者を、解雇などの不利益な取扱いから守る法律である。対象は勤務先の通報対象事実であり、所定の通報先へ通報したのであれば、社内規則で禁じられていても保護の対象となる。同僚の私生活上の事実は勤務先の通報対象事実ではなく、弁護士への相談や不特定多数が見るサイトへの投稿は、法が定める通報先への通報とはいえない。
出典:平成26年度 春期 ITパスポート試験 問19(IPA)一定の条件に該当する会社に対して、取締役の職務に関するコンプライアンスを確保するための体制整備を義務付けている法令はどれか。
正解:会社法
要点:取締役の職務に関する内部統制の整備義務は会社法が定める
会社法は、一定規模以上の株式会社などに対し、取締役の職務執行が法令や定款に適合することを確保する体制、いわゆる内部統制システムの整備について取締役会で決議することを求めている。コンプライアンス確保の体制整備を義務付ける根拠がここにある。金融商品取引法は財務報告に関する内部統制の開示を扱い、公益通報者保護法は通報者の保護、民法は私人間の一般的な権利義務を定める法律である。
出典:平成28年度 春期 ITパスポート試験 問21(IPA)要件a〜cのうち、公益通報者保護法によって通報者が保護されるための条件として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a 書面による通報であることが条件であり…
正解:c
要点:公益通報は口頭も可、発生前も対象、勤務先に関する事案が対象
公益通報者保護法では、通報の方法は書面に限られず口頭でも差し支えなく、また既に生じた事実だけでなくこれから生じようとしている事実も対象になる。一方、保護されるのは労務提供先(勤務先)に関する通報であり、私的な事柄は対象外である。したがって適切なのはcだけである。
出典:平成29年度 秋期 ITパスポート試験 問33(IPA)国民生活の安心や安全を損なうような,企業の法令違反行為の事実を,労働者が公益通報者保護法で定められた通報先に通報した場合,その労働者は解雇などの不利益を受けない…
正解:a, b, c, d
要点:公益通報者保護の対象労働者は雇用形態を問わない
公益通報者保護法にいう「労働者」は労働基準法上の労働者を指し、雇用形態による限定がない。したがって正社員だけでなく、パートタイマ、アルバイト、派遣労働者も保護の対象に含まれる。派遣労働者については派遣先の法令違反を通報した場合も保護される点が要点である。
出典:平成29年度 春期 ITパスポート試験 問12(IPA)勤務先の法令違反行為の通報に関して,公益通報者保護法で規定されているものはどれか。
正解:通報したことを理由とした解雇の無効
要点:公益通報者保護法は通報を理由とする解雇を無効とする
公益通報者保護法は、勤務先の法令違反行為を一定の要件に沿って通報した労働者が、そのことを理由に不利益な取扱いを受けないよう保護する法律である。通報を理由とする解雇は無効とされ、降格や減給などの不利益取扱いも禁止される。感謝状や報奨金、転職のあっせんといった見返りを与える制度を定めた法律ではない。
出典:平成30年度 春期 ITパスポート試験 問18(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。