著作権の帰属(開発委託)とは?
著作権の帰属(開発委託)とは、委託して開発されたプログラムの著作権は、契約に特段の定めがなければ、実際に創作した側(受託者=ベンダ)に帰属する。発注者が権利を得るには、契約で譲渡または利用許諾を明示する必要がある。
ITパスポートの過去問では5回出題されています(2012年度〜2020年度)。
ちょさくけんのきぞく
著作権の帰属(開発委託)の意味
委託して開発されたプログラムの著作権は、契約に特段の定めがなければ、実際に創作した側(受託者=ベンダ)に帰属する。発注者が権利を得るには、契約で譲渡または利用許諾を明示する必要がある。
著作権の帰属(開発委託)の具体例
契約書に著作権の定めがないまま組込みソフトを委託すると、発注者は自由に改変・再利用できず、他社へ横展開する際に受託者の許諾が必要になる。
著作権の帰属(開発委託)は試験でどう引っ掛けられる?
「費用を負担したから発注者のもの」ではない。従業者が職務上作成した著作物(職務著作)が法人に帰属するのは、あくまでその法人と従業者の関係の話。
著作権の帰属(開発委託)と関連する用語
著作権の帰属(開発委託)が出た過去問
ソフトウェアの開発を外部ベンダに委託する。委託契約において特段の取決めがない場合、このソフトウェアの知的財産としての権利の帰属を規定している法律はどれか。
正解:著作権法
要点:取決めがなければソフトの著作権は作成した受託側に帰属(著作権法)
プログラムは著作物として著作権法の保護対象であり、著作権は原則として実際に作成した者(受託したベンダ側)に発生する。委託契約で権利の帰属を特に定めなければ、発注者に自動的に移転はしない。そのため外部委託では、著作権の帰属や利用許諾の範囲を契約書で明記しておくことが重要になる。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問24(IPA)SLAの中に含めるサービスレベルに関する条文の例として、最も適切なものはどれか。ここで、甲は委託者、乙は提供者とする。
正解:乙が監視するネットワークにおいて回線異常を検知した場合には、検知した異常の内容を60分以内に甲に報告するものとする。
要点:SLAには測定可能な数値でサービス水準を定める
SLA(サービスレベル合意書)には、提供するサービスの品質を利用者と提供者が測定・評価できる形で、できるだけ定量的に定める。異常検知から報告までを60分以内とする条文は、時間という数値で達成度を判定できるためサービスレベルの記述に当たる。秘密保持や瑕疵担保、著作権の帰属は、契約上の条項ではあってもサービス水準を表すものではない。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問30(IPA)【中問A:商品開発プロジェクトに関する記述、問85と同じ前提】〔ストラテジ〕N社が、見積依頼先のB社及びC社と守秘義務契約を締結した理由として、適切なものはどれ…
正解:見積書作成のためにB社、C社に与える情報が、いずれかを通じて外部に漏れるのを防止するため
要点:守秘義務契約は見積り段階で開示する情報の漏えいを防ぐ
見積りを依頼する段階では、まだ契約先が決まっていない複数の会社に対して、社外秘の商品構想や仕様の情報を開示することになる。守秘義務契約はこの開示した情報が外部へ漏れるのを防ぐためのもので、再委託の禁止や指揮命令、著作権の帰属といった事項は、それぞれ別の契約条項で取り決める内容である。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問86(IPA)著作権の帰属に関する説明のうち、適切なものはどれか。ここで、著作権に関する特段の契約や取決めはないものとする。
正解:原稿がない即興の講演であっても著作権は、講演者に帰属する。
要点:著作権は創作した表現者に自動的に発生し帰属する
著作権は、思想や感情を創作的に表現した時点で自動的に発生し、原則としてその表現を行った創作者に帰属する。即興の講演も口述による表現として著作物にあたるため、原稿の有無に関わらず著作権は講演者のものとなる。なお憲法や法令、裁判所の判決は権利の目的とならない旨が著作権法に定められている。
出典:平成25年度 春期 ITパスポート試験 問13(IPA)A社では、設計までをA社で行ったプログラムの開発を、請負契約に基づきB社に委託して行う形態と、B社から派遣契約に基づき派遣されたC氏が行う形態を比較検討している…
正解:請負契約ではB社に帰属し、派遣契約ではA社に帰属する。
要点:著作権は請負なら受託側、派遣なら派遣先に帰属
著作権は原則として実際に創作した者に発生し、法人の従業員が職務として作成した場合はその法人に帰属する(職務著作)。請負契約では受託側であるB社の従業員が制作するため、特約がなければ著作権はB社に残る。派遣契約では、派遣労働者は派遣先であるA社の指揮命令の下で職務として制作するため、著作権はA社に帰属する。
出典:令和2年度 10月 ITパスポート試験 問12(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。