発生確率・影響度マトリックスとは?
発生確率・影響度マトリックスとは、特定したリスクを、発生確率と影響度の二軸の格子に配置し、優先して対応すべきものを機械的に絞り込む道具。組織があらかじめ定義した確率・影響の区分と、赤・黄・緑の閾値を用いることで、担当者による評価のばらつきを抑える。
プロジェクトマネージャ試験の過去問では8回出題されています(2016年度〜2023年度)。
はっせいかくりつえいきょうどまとりっくす
発生確率・影響度マトリックスの意味
特定したリスクを、発生確率と影響度の二軸の格子に配置し、優先して対応すべきものを機械的に絞り込む道具。組織があらかじめ定義した確率・影響の区分と、赤・黄・緑の閾値を用いることで、担当者による評価のばらつきを抑える。
発生確率・影響度マトリックスの具体例
発生確率「中(30〜50%)」×影響度「大(納期1か月超の遅延)」を赤と定義し、赤は必ず対応計画とオーナーを設定、黄は監視、緑は登録のみとする。これで50件のリスクのうち対応計画を要するのは8件に絞られる。
発生確率・影響度マトリックスは試験でどう引っ掛けられる?
確率×影響の積で並べると、低確率・激甚な事象が下位に沈む点が問われる。事業継続に関わる影響は確率が低くても別枠で扱う。またこの手法は定性的分析であり、金額換算するEMVとは段階が異なる。
発生確率・影響度マトリックスと関連する用語
発生確率・影響度マトリックスが出た過去問
プロジェクトにどのツールを導入するかを,EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき,ツールAを導入するEMVがツールBを導入するEM…
正解:200
要点:EMVは各結果の金額×確率の総和から費用を差し引いて比較する
ツールBのEMVは 0.6×120+0.4×60−60 = 36万円。ツールAのEMVは 0.6×X+0.4×90−120 = 0.6X−84万円。0.6X−84 > 36 を解くと 0.6X > 120、すなわち X > 200 となる。期待金額価値は「各結果の金額×発生確率の総和」から費用を引いて求める。
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問12(IPA)PMBOKによれば,プロジェクトリスクマネジメントにおける定性的リスク分析で実施することのうち,適切なものはどれか。
正解:リスクの発生確率と影響度を査定した結果に基づいて,リスク登録簿を更新する。
要点:定性的リスク分析は確率と影響度で優先順位を付け登録簿を更新する
定性的リスク分析は、特定済みの各リスクについて発生確率と影響度を評価し、確率・影響度マトリックスなどを用いて優先順位を付けるプロセスである。その査定結果はリスク登録簿に反映(更新)され、続く定量的リスク分析や対応計画の入力になる。数値モデルによる分析は行わない点が定量的リスク分析との違いである。
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問14(IPA)プロジェクトにどのツールを導入するかを、EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき、ツールAを導入するEMVがツールBを導入するEM…
正解:200
要点:EMVは金額×確率の合計から費用を引いて選択肢を比較する
ツールBのEMVは 0.6×120+0.4×60−60 = 36万円である。ツールAのEMVは 0.6×X+0.4×90−120 = 0.6X−84万円。0.6X−84>36 を解くと X>200 となる。EMVは各結果の金額に発生確率を掛けて合計し、そこから費用を差し引いて求める。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問9(IPA)PMBOKガイド 第5版によれば、プロジェクト・リスク・マネジメントでは、定性的リスク分析でリスクの優先順位を査定し、定量的リスク分析でリスクがプロジェクト目標…
正解:発生確率・影響度マトリックス
要点:確率・影響度マトリックスは定性的、感度分析やEMVは定量的手法
定性的リスク分析は、各リスクの発生確率と影響度を評価し、その組合せから優先順位を決めるプロセスで、発生確率・影響度マトリックスが代表的なツールである。感度分析や期待金額価値分析、デシジョンツリーは数値モデルを用いる技法なので、定量的リスク分析で使われる。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問11(IPA)プロジェクトにどのツールを導入するかを、EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき、ツールAを導入するEMVがツールBを導入するEM…
正解:200
要点:EMVは各結果に確率を掛けて合計し費用を差し引いて比較する
EMVは各枝の結果に発生確率を掛けて合計し、そこから費用を差し引いて求める。ツールBは0.6×120+0.4×60−60=36万円である。ツールAは0.6×X+0.4×90−120=0.6X−84なので、これが36を上回る条件は0.6X>120、すなわちX>200となる。
出典:令和2年度 10月 プロジェクトマネージャ試験 am2 問10(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。