リスク許容度(リスク選好・しきい値)とは?
リスク許容度(リスク選好・しきい値)とは、組織やスポンサがどの程度のリスクを受け入れる意思があるか(リスク選好)と、その受け入れ限界(しきい値)。どのリスクを受容し、どこから積極的な対応を打つのかの線引きを決める基準であり、これが合意されていないと、対応策の要否がPMの主観論争になる。
ITパスポートの過去問では7回出題されています(2011年度〜2026年度)。
りすくきょようど
リスク許容度(リスク選好・しきい値)の意味
組織やスポンサがどの程度のリスクを受け入れる意思があるか(リスク選好)と、その受け入れ限界(しきい値)。どのリスクを受容し、どこから積極的な対応を打つのかの線引きを決める基準であり、これが合意されていないと、対応策の要否がPMの主観論争になる。
リスク許容度(リスク選好・しきい値)の具体例
「発生確率10%以上かつ影響1,000万円以上のリスクは、必ず軽減策を用意して予備費を積む。それ未満は受容してコンティンジェンシー予備で吸収する」といった形で計画書に明記する。個人情報漏えいのように、金額に関係なく受容しない領域も別途定める。
リスク許容度(リスク選好・しきい値)は試験でどう引っ掛けられる?
許容度はプロジェクトごとに決めるものではなく、組織の方針とスポンサの意思に由来する。PMが独断で「これは受容する」と決めると、顕在化したときに責任問題になる。また受容は「何もしない」ではなく、予備の確保と監視を伴う正式な対応戦略である。PMは許容度を決める側ではなくスポンサ・組織から引き出して明文化する側。しきい値は分野ごとに異なるのが普通で、コストに緩く安全性に厳しいのは矛盾ではない。数値のしきい値を決めずに「重大なら対応」とすると、判断が担当者の主観に委ねられる。
リスク許容度(リスク選好・しきい値)と関連する用語
リスク許容度(リスク選好・しきい値)が出た過去問
ITを利用した業務処理の統制のうち,ソフトウェアによる自動処理と人手による処理を組み合わせた統制について記述しているものはどれか。
正解:営業員が入力した発注金額がある額を超えると管理者の承認操作を必要とするので,取引内容の適切性が複数の目で確認できる。
要点:自動判定+人の承認が自動処理と手作業を組み合わせた統制
自動処理と人手の処理を組み合わせた統制とは、システムが条件を判定して人の関与を促し、人が判断して承認するという形の統制を指す。金額がしきい値を超えたときにソフトウェアが承認操作を要求し、管理者が内容を確認して承認する仕組みはこれに当たり、機械的な検出と人の判断を組み合わせることで牽制が働く。全自動の処理や、入力担当者を工夫するだけの手作業統制とは異なる。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問52(IPA)バイオメトリクス認証に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:筆跡やキーストロークなどの本人の行動的特徴を利用したものも含まれる。
要点:生体認証は行動的特徴も含み、誤認証は完全には無くせない
バイオメトリクス認証は身体的特徴だけでなく、筆跡やキーストロークの癖といった行動的特徴を使うものも含む広い概念である。また生体情報は完全に一致するとは限らないため判定にしきい値を設けており、他人受入率と本人拒否率のトレードオフが必ず存在する。
出典:令和1年度 春期 ITパスポート試験 問76(IPA)FinTechの事例として、最も適切なものはどれか。
正解:証券会社において、顧客がPCの画面上で株式売買を行うときに、顧客に合った投資信託を提案したり自動で資産運用を行ったりする、ロボアドバイザのサービスを提供する。
要点:FinTechはIT活用で生まれた新しい金融サービス
FinTechは、ITを活用して従来にない金融サービスや新しい価値を生み出す取組みを指す。AIが顧客の資産状況やリスク許容度をもとに運用方針を提案・自動運用するロボアドバイザは、その代表例である。単なる既存業務の情報化や安全対策は、FinTechの事例とは扱われない。
出典:令和3年度 秋期 ITパスポート試験 問13(IPA)バイオメトリクス認証における認証精度に関する次の記述中の[a]、[b]に入れる字句の適切な組合せはどれか。 バイオメトリクス認証において、誤って本人を拒否する確…
正解:a: 本人拒否率 b: 他人受入率
要点:本人拒否率は利便性、他人受入率は安全性に対応
本人拒否率が高いと正しい利用者が何度も弾かれて使いにくいため、これを低くすると利便性が高まる。他人受入率が高いと他人が本人になりすまして通ってしまうため、これを低くすると安全性が高まる。両者は判定のしきい値を通じてトレードオフの関係にある。
出典:令和3年度 秋期 ITパスポート試験 問69(IPA)あるホスティングサービスのSLAの内容にa〜cがある。これらと関連するITサービスマネジメントの管理との適切な組合せはどれか。 a サーバが稼働している時間 b…
正解:サービス可用性管理:a、容量・能力管理:b、情報セキュリティ管理:c
要点:稼働時間は可用性、資源監視は容量、不正検知はセキュリティ
サーバが稼働している時間は、サービスを使える状態にどれだけ保てているかを示すのでサービス可用性管理に対応する。ディスク使用量のしきい値超過の検知と通知は、資源の余力を監視する容量・能力管理の領域である。不正アクセスの検知と通知はセキュリティ事象への対応なので情報セキュリティ管理に該当する。
出典:令和5年度 秋期 ITパスポート試験 問47(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。