常時10名以上の従業員を有するソフトウェア開発会社が,社内の情報セキュリティ管理を強化するために,機密情報を扱う担当従業員の扱いを見直すこととした。労働法に照らし,適切な行為はどれか。
就業規則を前提に職務ごとの秘密範囲を具体化する個別合意は有効
選択肢
- ア就業規則に業務上知り得た秘密の漏えい禁止の一般的な規定があるが,担当従業員の職務に即して秘密の内容を特定する個別合意を行う。
- イ就業規則には業務上知り得た秘密の漏えい禁止の規定がないので,漏えい禁止と処分の規定を従業員の合意を得ずに就業規則に追加する。
- ウ情報セキュリティ事故を起こした場合の処分について,担当従業員との間で,就業規則よりも処分の内容を重くした個別合意を行う。
- エ情報セキュリティに関連する規定は就業規則に記載する事項ではないので,就業規則に規定を設けようとはせずに,全ての従業員と個別合意を行う。
正解と解説
正解:ア 就業規則に業務上知り得た秘密の漏えい禁止の一般的な規定があるが,担当従業員の職務に即して秘密の内容を特定する個別合意を行う。
就業規則は労働条件を定める規範であり、労働者に不利益な変更を一方的に行うことは原則として認められない。また個別合意で就業規則を下回る条件を定めることはできないが、就業規則の一般規定を前提に、職務内容に応じて秘密の範囲を具体化する合意を結ぶことは有効である。したがって、既存の漏えい禁止規定を踏まえて対象秘密を特定する個別合意が適切となる。
選択肢ごとの解説
- ア正しい。就業規則の一般規定を前提に、職務に即して秘密の範囲を具体化する個別合意は有効である。
- イ労働者に不利益となる規定の追加を合意も意見聴取もなく一方的に行うのは適切でない。
- ウ個別合意で就業規則より重い処分を課すことは、就業規則の基準を下回る労働条件となり認められない。
- エ常時10人以上を使用する事業場は就業規則の作成義務があり、規則を設けず個別合意だけで済ませるのは適切でない。
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最終更新:2026-08-25/解説・選択肢ごとの解説は資格暗記が独自に作成しています。問題文と選択肢の出典は上記のとおりです。